大型特殊免許の費用はいくら?教習所の料金例と一発試験、会社負担で取った現役が解説

大型特殊免許の費用はいくら?教習所の料金例と一発試験、会社負担で取った現役が解説 免許・資格

※本記事にはアフィリエイト広告(プロモーション)が含まれます。

大型特殊免許を取るのに、いくらかかるのか。先に答えを言うと、普通免許を持っている場合、今回確かめた教習所の料金例ではおおむね10万〜15万円です。免許を何も持っていなければ、20万円を超える例もあります。運転免許試験場で直接受ける「一発試験」なら手数料は数千円ですが、落ちればそのたびに受験料がかかります。

私は業界20年超、うち海上コンテナを13年引いている現役ドライバーです。大型・けん引・大型特殊・フォークリフト・運行管理者(貨物)などの資格を持っています(運営者プロフィール)。その大型特殊を、私は20年ほど前、一社目の大手で取りました。払ったお金は0円です。費用は会社持ちで、教習所に通う時間も業務扱いでした。

この記事では、費用と取り方を教習所の公式ページと法令で確かめたうえで、会社の支援で取ったときの中身と、取った免許を実際に何に使ったかを話します。

車庫の休憩室で、後輩が「大型特殊って取るのにいくらかかるんですか」と聞き、先輩が「教習所なら10万〜15万くらい。俺は会社が出してくれた」と答える1コマ漫画
費用は、取り方と会社しだいで変わる

大型特殊免許の費用はいくら?

教習所の料金例(普通免許を持っている場合)

大型特殊は、持っている免許によって教習の時間が変わり、料金も変わります。普通・準中型・中型・大型のどれかを持っている人の料金例は、次のとおりです。

教習所(地域) 料金(税込) 主な別料金
高石自動車スクール(大阪府) 105,050円 技能補習 1時限9,900円/2回目以降の卒業検定 4,950円
信州中野自動車学校(長野県) 120,560円 規定時間の超過 1時間7,260円/再検定 6,600円
埼玉とだ自動車学校(埼玉県) 135,300円 追加の技能教習・補習・再検定 各7,700円
西鉄自動車学校(福岡県) 138,930円(18時まで)/152,130円(20時まで) 技能の延長補習 1時限9,350円/再検定 8,800円

出典:各教習所の公式料金ページ(2026年10月20日に確認)。料金に何が含まれるかは学校ごとに違います。補習や再検定があれば、そのぶん上乗せになります。料金は改定されることがあるので、申し込む前に公式ページで確かめてください。全国の相場や最安値を示すものではありません。

持っている免許による差も見ておきます。埼玉とだ自動車学校の場合、普通免許などがあれば135,300円ですが、自動二輪だけなら166,100円、免許なしなら235,400円です。普通免許があると学科教習がなくなり、技能教習も短くなるからです(くわしくは後で書きます)。

通学のほかに、合宿で取れる教習所もあります。料金や日程は学校ごとに違うので、公式ページで確かめてください。

一発試験(運転免許試験場で直接受ける)

教習所に通わず、運転免許試験場で直接受けることもできます。警視庁の場合、従来の運転免許証だけを持つ人の手数料は6,900円(受験料2,800円・試験車使用料1,750円・免許証交付料2,350円)です。普通免許や二輪免許など(原付・小型特殊を除く)を持っていれば、学科試験は免除されます。また大型特殊は、普通免許などと違って取得時講習の対象に入っていません(道路交通法第108条の2)。

ただ、技能試験の予約のしかたや日程の組み方は、地域で違います。東京都の場合、技能試験を予約できるのは適性試験に合格したあとで、適性試験の当日には受けられません。落ちれば、その都度受験料がかかります。金額や手順は都道府県で違うので、住んでいる地域の試験場の案内を確かめてください。私は一発試験を受けたことがないので、ここは調べた情報として書いています。

なお、教習所を卒業した人も、最後は試験場で適性試験を受けて、免許証に追加してもらいます。警視庁の場合、従来の運転免許証だけを持つ人の手数料は4,200円(受験料1,850円・免許証交付料2,350円)です。これも東京の例で、地域によって違います。マイナ免許証にするかどうかなど、免許証の持ち方によっても交付の手数料が変わります。

大型特殊の取り方は2つ。教習所は普通免許ありなら約10万〜15万円(料金例)・技能6時限・学科なし、一発試験は手数料6,900円(東京の例)・学科免除・落ちるたびに受験料
教習所か一発試験か。どちらにも別にかかる費用がある

出典:警視庁「大型特殊免許試験(直接試験場で受験される方)」「大型特殊免許試験(指定自動車教習所を卒業された方)」(いずれも2026年4月1日更新・2026年10月に確認)/e-Gov法令検索「道路交通法」第108条の2

料金以外にかかるもの・負担を抑える方法

表の料金とは別に、補習や再検定の料金、写真代、通う交通費、試験場での手数料がかかることがあります。表の金額だけで予算を組まないほうが安全です。

負担を抑える方法は、大きく2つあります。

  • 会社の免許取得支援:会社が費用を出してくれる制度。私はこれで取りました(このあと詳しく話します)
  • 教育訓練給付:受給要件を満たす人が指定講座を修了すると、一般教育訓練給付では、本人が負担した給付対象の経費の20%(上限10万円)が支給されます。検定代など対象外の費用もあるので、教習料金の総額の20%が戻るとは限りません。会社が全額を出す場合とは別の話です。大型特殊の教習を対象講座にしている教習所もあります(たとえば埼玉とだ自動車学校は、対象講座と表示しています)。すべての教習所が対象ではなく、雇用保険の加入期間などの条件もあるので、教習所とハローワークで確認してください

出典:厚生労働省「教育訓練給付制度」(2026年10月に確認)

大型特殊免許で運転できる車|公道の免許とフォークの資格は別もの

大型特殊自動車は、ショベルローダーやフォークリフト、ホイールクレーン、ロードローラーのような特殊な構造の車のうち、小型特殊自動車の大きさ・速さに収まらないものです。小型特殊の範囲は、長さ4.70m以下・幅1.70m以下・高さ2.00m以下(ヘッドガードなどの安全装置が付いていて、装置を除いた部分の高さが2.00m以下の車は、2.80m以下)で、最高速度が時速15km以下の車です(道路交通法施行規則第2条)。どれか一つでも超えれば、大型特殊になります。

ここで気をつけたいのは、大型特殊免許は「公道を走るための免許」だということです。大型特殊免許で運転できるのは、大型特殊自動車のほかは、小型特殊と一般原付だけです(道路交通法第85条)。大型トラックは運転できません。

一方、倉庫や港の構内でフォークリフトを動かすのは、労働安全衛生法の話です。最大荷重1トン以上のフォークリフトの運転業務にはフォークリフト運転技能講習の修了が、1トン未満なら特別教育が必要です。どちらも「道路上を走行させる運転を除く」とされています(労働安全衛生法施行令第20条第11号・労働安全衛生規則第36条第5号)。

つまり、構内で荷役をするなら技能講習(または特別教育)、公道を走るなら車の大きさに応じた運転免許が要ります。小型特殊の範囲に収まるフォークなら、公道を走るのに大型特殊免許は要りません(普通免許でも小型特殊は運転できます)。逆に、大型特殊免許を持っていても、それだけで構内のフォーク作業ができるわけではありません。

ただし、大型特殊免許(カタピラ限定を除く)を持っていると、フォークリフト運転技能講習の一部が免除されて、11時間(学科7時間・実技4時間)で受けられます(フォークリフト運転技能講習規程)。普通免許だけで実務経験がなければ31時間なので、かなり短くなります。2日で終わる日程を組んでいる講習機関もあります。フォークの資格の取り方は、フォークリフト免許が必要な場面を書いた記事にまとめています。

公道を走るのは道路交通法の運転免許、構内で荷役をするのは労働安全衛生法の資格(1トン以上は技能講習・1トン未満は特別教育)。大型特殊があればフォークの技能講習は11時間
公道の免許と構内の資格は、根拠の法律から違う

出典:e-Gov法令検索「道路交通法施行規則」第2条・「道路交通法」第85条/山口労働局「労働安全衛生法の資格等一覧」/厚生労働省「フォークリフト運転技能講習規程」(昭和47年労働省告示第111号)/東京労働基準協会連合会 三鷹労働基準協会支部「フォークリフト運転技能講習 開催案内」(2026年10月に確認)

取り方と日数|普通免許があれば技能6時限・学科なし

大型特殊免許は、18歳から取れます(道路交通法第88条)。取り方は、指定自動車教習所を卒業して試験場で適性試験を受ける方法と、試験場で直接受ける一発試験の2つです。

教習所での教習の時間は、法令で基準が決まっています(1時限は50分)。

持っている免許 技能教習 学科教習
普通・準中型・中型・大型 6時限 なし
大型二輪・普通二輪 10時限 なし
なし 12時限 22時限

出典:e-Gov法令検索「道路交通法施行規則」別表第四(2026年10月に確認)。カタピラ限定の大型特殊は別の基準です。規定の時限で技能が仕上がらなければ、補習が加わります。

普通免許があれば、技能6時限だけです。予約が取れれば、数日で教習を終えられる計算になります。私の場合も、教習は4日で終わりました。

私は会社の支援で取った|自己負担0円・教習も業務扱い

ここからは私の話です。大型特殊を取ったのは20年ほど前、一社目の大手にいた頃。費用は全額会社持ちで、私の負担はなかった。教習所に通う時間も、業務扱いだった。

条件として、取ってから1年以内に辞めたら、費用を返すという説明はあった。私は、その条件は気にならなかった。同期や後輩も、同じ支援で取っていた。

なお、こうした返還の取り決めが有効かどうかは、契約の形や、その研修が業務としての性格をどれだけ持つかなどを総合して判断されます。気になる場合は、取り決めの中身を書面で確かめておくと安心です。

参考:厚生労働省 中央労働委員会「労働者の資格取得費用の負担及び損害賠償責任の制限」(あっせん事例・2026年10月に確認)

教習を4日で終えられたのは、大型特殊のあとに、輸送課へ上がるための大型免許の取得が控えていて、集中的に通わせてもらったからだ。難しいと感じたところは、特になかった。

一社目の配属と、ドックターミナル

一社目では、最初にバンプール(空コンテナの保管場所)に配属され、そこからドックターミナルへ移って約1年、そのあと輸送課(ドライバー)に上がった。ドックターミナルは、輸送課に上がる前のワンクッションだった。

ドックターミナルは自社専用のコンテナの置き場で、仕事は主にコンテナの管理。船会社からラウンドユース(輸入で荷を出したあとの空コンテナを、港に返さず輸出に使い回すこと)の許可を取っている空コンテナをチェックして保管したり、お得意先の、これから輸出する荷物が入ったコンテナを預かったりしていた。そこでコンテナを動かすのが、43トンのスプレッダーフォークリフト。コンテナ専用のフォーク(トップリフター)のことで、海コンドライバーの1日を書いた記事でも触れています。

港の近くのコンテナヤードで、コンテナ専用の大型フォークリフトが吊り具でコンテナをつかんで持ち上げているイラスト
この機械に乗るために、大型特殊を取った

公道は一度も走っていない。それでも会社が金を出した理由

正直に言うと、私は大型特殊で公道を走ったことが一度もない。ドックターミナルで、43トンのスプレッダーに乗るために取った免許だった。

当時、私の会社では、倉庫で使う一般的なフォークリフト以外の「特殊フォーク」に乗るなら、大型特殊を取ることが義務付けられていた。社内の拠点には、一般道を挟んだ反対側にもコンテナの置き場があるところが各地にあって、フォークで道路を横切ることがあったからだ。私のいたドックターミナルは道路を横切らなかったけれど、特殊フォークに乗るなら大型特殊、という決まりは同じだった。

念のため書いておくと、これは会社のルールです。法律で「43トンのフォークに乗るなら、構内でも大型特殊が必要」と決まっているわけではありません。構内のフォーク作業に必要なのは、前に書いた技能講習です。私はそちらも、バンプールにいた頃に会社のお金で取っていました。

公道を走らない免許に、会社は教習代を出し、教習の時間まで業務にしてくれた。公道を一度も走っていない免許でも、会社にとっては金を出す価値がある資格だったということです。資格は、ドライバーの技術の値段そのもの。会社が費用を出すのは、その資格で仕事が回るからです。

会社に取らせてもらうなら、確認したい3つ

免許代を自分で払う前に、まず会社が出してくれないか確かめてください。今の会社に免許取得の支援制度があるなら、それがいちばん早い道です。転職を考えている人なら、求人票や面接で次の3つを見ておくと、その会社が資格をどう扱っているかが分かります。

  1. 費用をどこまで出すか:教習料だけか、補習や再検定、試験場の手数料まで含むのか。全額か一部か
  2. 教習の時間が業務扱いか:教習所に通う日が出勤扱いになるのか、休みの日に自分の時間で通うのか。教習の時間に給料が出るかどうかで、その会社が資格をどう見ているかが分かります
  3. 返還の条件:「〇年以内に辞めたら返す」という取り決めがあるか。あるなら、期間と金額、書面になっているかを確かめておくと安心です
会社に取らせてもらうなら確認したい3つ。費用をどこまで出すか、教習の時間が業務扱いか、返還の条件
免許代を払う前に、まず会社に聞く

働きながら免許を取る方法は、中型・大型・けん引の取り方と費用の記事にまとめています。

見る目ができた今なら、違いが分かるはずです

この記事のチェックポイントを持って求人票を眺めると、これまで素通りしていた条件の差が見えてきます。騙すような求人を避ける目は、もうできています。

▶ 実際の求人票を、その目で見てみる

よくある質問(FAQ)

Q. 大型特殊免許があれば、大型トラックも運転できますか?

できません。大型特殊免許で運転できるのは、大型特殊自動車と、小型特殊自動車・一般原付です。大型トラックには大型免許が必要です。

Q. 大型特殊免許は一発試験で取れますか?

取れます。運転免許試験場で直接受けられ、普通免許や二輪免許など(原付・小型特殊を除く)があれば学科試験は免除です。技能試験の予約方法や日程は地域で違い、東京都では適性試験に合格してから技能試験を予約し、別の日に受けます。

Q. 教育訓練給付は使えますか?

受給要件を満たし、受講する大型特殊の講座が指定対象なら使えます。一般教育訓練給付では、本人が負担した給付対象の経費の20%(上限10万円)です。すべての教習所が対象ではなく、雇用保険の加入期間などの条件もあるので、教習所とハローワークで確認してください。

Q. 大型特殊があれば、フォークリフトの資格は要りませんか?

要ります。構内で最大荷重1トン以上のフォークリフトを運転する業務には、フォークリフト運転技能講習の修了が必要です。大型特殊免許(カタピラ限定を除く)があれば、講習は11時間に短くなります。

まとめ:大型特殊の費用は、払う前に会社に聞く

大型特殊免許の費用は、普通免許を持っていれば教習所でおおむね10万〜15万円、一発試験なら手数料は数千円です。ただ、私のように会社の支援で、自己負担なしで取れることもあります。費用の出し方と教習の時間の扱いには、その会社がドライバーの資格をどう評価しているかが表れます。資格を大事にしてくれる会社を探すなら、現役の目で比較した転職サイト3選から求人を見比べてみてください。

※本記事は筆者自身の経験に基づく内容です。教習料金・手数料・制度は、2026年10月時点で各教習所の公式ページと法令・公的資料で確認したもので、改定されることがあります。最新の内容は各教習所・都道府県警察・厚生労働省の公式情報やe-Gov法令検索で確認してください。

タイトルとURLをコピーしました