トラックドライバーの免許|中型・大型・けん引の取り方と費用を現役が解説【働きながら取る方法も】

トラックの免許(中型・大型・けん引)の取り方と費用を現役ドライバーが解説 免許・資格

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「トラックドライバーになりたいけど、どの免許を、どうやって取ればいいんだろう?」——そう考えている人に向けて、この記事を書く。

まず4tクラスのトラックに乗りたい人。いずれ大型を目指したい人。その先のトレーラーまで行きたい人。完全な未経験の人もいれば、今より大きい車にステップアップしたい経験者もいるだろう。目標は人それぞれでいい。この記事では、目指す車に合わせて必要な免許と、その取り方・費用・期間を、現役ドライバーの目線でやさしく整理する。

そして大事なのが、このブログは、「これからドライバーを目指す」ことはもちろん、「今の仕事を辞めずに、働きながら次へ進む」ことを大切にしているということ。だから免許も、辞めなくても・まとまった休みがなくても取れる方法を中心に解説する。焦らなくて大丈夫。自分のペースで、一歩ずつでいい。

大型・トラクタヘッドなどサイズの違うトラックが並ぶ。目指す車で必要な免許が変わる
まずは必要な免許を知ることが第一歩。

まず、目指す車で「必要な免許」が変わる

トラックといっても大きさはいろいろで、車のサイズによって必要な免許が変わる。ざっくりこうだ。

目指す車 必要な免許
4t・6tトラック(中型クラス) 中型免許
大型トラック 大型免許
海コン・トレーラー 大型免許 + けん引免許

つまり、いきなり全部取る必要はない。自分のゴールに必要なぶんだけ取ればいい。トレーラーが最終目標でも、まずは中型・大型から段階的に進む人が多い。

そして経験者の人へ。一度、自分の免許証の「条件等」の欄を見てほしい。免許を取った時期によっては、「中型8t限定」など、すでに4tクラスまで運転できる資格を持っている場合がある。その場合は、足りないぶん(限定解除や大型・けん引)だけ取ればいい。今の仕事の中身については海上コンテナドライバーの仕事とは?も参考にどうぞ。

中型免許(4t・6tトラック)の取り方・費用・期間

4t・6tトラックに乗るなら、中型免許だ。運転できるのは、車両総重量11トン未満・最大積載量6.5トン未満の車。4tトラックのほか、6tトラックやマイクロバスなども含まれる。

  • 受験資格:満20歳以上で、普通免許などの運転経歴が通算2年以上(2022年5月からは特例教習で満19歳以上・経歴1年以上でも可)
  • 費用の目安:普通免許(MT)所持で17〜24万円ほど、AT限定所持だと技能が増えて21〜27万円ほど
  • 期間の目安:通学で4〜8週間。合宿ならもっと短い

未経験から「まずはトラックドライバーになりたい」という人にとって、中型は現実的な第一歩になる。

大型免許(大型トラック)の取り方・費用・期間

大型トラックに乗るなら大型免許。大型ウイング車や大型平ボディ、海上コンテナを引くトラクタも、まず大型免許が必要になる。

将来的に海上コンテナドライバーやトレーラードライバーを目指す人も、その第一歩はやはり大型免許だ。

  • 受験資格:原則として満21歳以上で、運転経歴が通算3年以上(2022年5月からは特例教習で満19歳以上・経歴1年以上でも可)
  • 費用の目安:普通免許(AT)所持で35〜45万円ほど。中型免許を持っていれば20〜30万円ほどまで下がる
  • 期間の目安:通学で1〜2ヶ月。合宿なら所持免許により最短13日前後から

中型をすでに持っている人なら、費用も期間もぐっと抑えられる。「4t → 大型」とステップアップしていくほど、安く・早く取れるのは覚えておくといい。

けん引免許(トレーラー)の取り方・費用・期間

海コンやトレーラーまで目指すなら、大型に加えてけん引免許が必要だ。後ろに連結したシャーシ(台車)を引っ張るための免許になる。

けん引免許そのものの取り方は、教習所と一発試験の違い・費用・難しさまでけん引免許の取り方|教習所と一発試験に詳しくまとめた。深掘りしたい人はどうぞ。

  • 受験資格:満18歳以上で、普通・準中型・中型・大型・大型特殊のいずれかを所持していること
  • 取り方:教習所で最短12時限の技能教習+卒業検定。すでに免許を持っているので学科は免除、技能だけに集中できる
  • 費用の目安:教習所で15万円ほど〜(試験場での一発試験は格安だが難関でおすすめしない)

けん引は「難しそう」と身構えられがちだが、指定教習所の卒業者に限れば取得率は90%超というデータもある。バックの独特さに最初は戸惑うが、慣れの要素が大きい。難しさの正体はセミトレーラーのバックはなぜ難しい?に書いた。

教習所のコースに停まる教習用けん引車両
ホイールベースの短さが難易度を高くする。

そして、実は教習で使うけん引車両が一番難しい。なにせ、上の参考画像のように教習車はトラクタの最後輪と、けん引車両の最後輪との距離、いわゆる、ホイールベースがとてつもなく短いのだ。運送の実戦ではまずあり得ない短さだ。トレーラーの特性として、ホイールベースが短ければ短いほど、トラクタのハンドルに対するけん引車両の反応がクイックになり、バック中に少しでもハンドルがブレると、車両があらぬ方向へ行ってしまう。私も教習中に何度も経験した。リカバリーをしようとすればするほどドツボにハマってゆく。20年トレーラーに乗っている今でも、けん引教習車を華麗にバックさせられるかと聞かれると、少し自信がないかもしれない(笑)

でも、教官はそれをわかっているし、何より、けん引のバックは数をこなさないと上手くならないこともわかっている。だから、教習所によっては、特性を理解させる程度にしかバックの教習をしない。「ここでバックを完璧にしろ」というより、「けん引のバックはこういう特性だから、感覚だけ掴んで、あとは現場でいっぱい練習して上手くなってね」というスタンスだ。

私が免許を取った教習所は、数日のうちの1日だけ、とにかくずっとひたすらバック。あとは、教習所の外周やS字、クランク、時々バックみたいな感じだった。バックよりも内輪差の教習の重点を置いている印象だった(これは私が通った教習所の話なので、ほかは違うかもしれない)。

【ここが本題】働きながら免許を取る、2つの現実的な道

夕暮れの教習所。免許取得へ一歩ずつ進むドライバーの後ろ姿
一歩ずつでいい。働きながらでも、次のステップへは進んでいける。

さて、ここからがこの記事の一番伝えたいところだ。

転職を考えている人の多くは、今の仕事を続けながら次の準備をしたいはずだ。会社を辞めて、収入が止まった状態で免許を取りに行く——というのは、正直リスクが大きい。だから私は、「働きながら取る」2つの道をおすすめしたい。

① 会社の「免許取得支援」を使う(一番のおすすめ)

これが、働きながら免許を取る一番うまいやり方だ。運送会社の中には、普通免許のまま採用してくれて、入社後に会社の負担で大型やけん引を取らせてくれる「免許取得支援」のある会社がある。

つまり、自腹で先に取る必要も、まとまった休みを作る必要もない。転職して、働きながら、会社のお金で免許を取る。未経験から挑戦する人には、これ以上ない入り口だと思う。会社によっては、教習所と提携していて一般で取るよりも、予定の融通がききやすかったりもする。例えば、平日16時以降は普通教習が多いため、一般のけん引の教習をやってない場合でも、会社と提携していると、教習をしてくれたりする。未経験からの道は海コン・トレーラーは未経験でもなれる?にも詳しく書いた。

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② 通学でコツコツ取る

「先に自分で免許を取ってから、即戦力として転職したい」という人は、通いの教習所がいい。今の仕事を続けながら、休みの日に少しずつ通って取る道だ。期間は長めになるが、仕事も収入も止めずに進められるのが最大のメリット。働きながらの転職準備には、この通学がいちばん現実的だと思う。

合宿はどうなの?正直な位置づけ

免許の話でよく出てくる「合宿免許」。短期間で安く取れるのが魅力で、これ自体は良い制度だ。ただ、このブログの読者には、あまりおすすめしにくい

理由はシンプルで、合宿は1〜2週間の泊まり込み=まとまった休みが必要だからだ。働きながら転職を考えている人が、そんな長い休みを取るのは難しい。結局「会社を辞めてから合宿」になりがちで、それだと収入が止まってしまう。このブログが大事にしている「働きながら」とは、少し相性が悪い。

だから合宿が向くのは、これからスタートするための準備期間にある人や、すでに退職して再スタートを切る人、まとまった休みを取れる人。もしあなたがそのタイプなら、合宿は短期・割安で良い選択肢になる。大型・けん引・大特のプランを扱う合宿免許の予約サイトで、日程と料金を比べてみるといい。

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なお、合宿でも通学でも、教育訓練給付制度を使える場合がある。一定の条件を満たせば、対象講座の受講費用の40%(上限20万円)が戻ってくることもあるので、ハローワークや教習所で確認してみる価値はある。

まとめ:焦らなくていい。あなたのペースで一歩ずつ

トラックドライバーへの道は、目指す車によって必要な免許が変わる。4tなら中型、大型トラックなら大型、トレーラーなら大型+けん引。いきなり全部そろえる必要はないし、急ぐ必要もない。

そして忘れないでほしいのは、会社を辞めなくても、働きながら免許は取れるということ。会社の免許取得支援を使うか、通学でコツコツ取るか。収入を止めずに、今の生活を守りながら、次のステップへ進んでいける。

未経験でも、4tから大型・トレーラーへステップアップしたい経験者でも、スタート地点は人それぞれでいい。海コンが「やめとけ」と言われる理由と、それでも続けられる本音は「海上コンテナドライバーはやめとけ」は本当か?に書いたので、迷っている人はあわせて読んでみてほしい。

そして、実際に4tから大型・トレーラーへ上がって給料や働き方がどう変わったかは、私の体験を4トンから大型・トレーラーへステップアップして変わったことに書いた。免許の先にある景色を知りたい人はどうぞ。

どの会社・どのサービスで探すか迷うなら、現役の私が3社を比較したトラックドライバー転職サイトおすすめ3選も参考にどうぞ。

※費用・期間・受験資格は、所持免許・教習所・地域・時期によって変わります。本記事は公開時点の一般的な目安をまとめたものなので、正確な金額や最新の制度は、各教習所・運転免許試験場・ハローワーク等でご確認ください。

現役ドライバーが経験をもとに書いています。手続きやルールの細部は会社・地域・教習所の判断によって異なる場合があります。

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