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「トレーラーの方が稼げるのはわかった。でも、自分にできるのか?」
海コンドライバーっていくら稼げるの?年収・手取りをリアルに解説を読んで、そう思った人は多いはずだ。海上コンテナやトレーラーは、普通の大型より給料が高い傾向がある。だが「興味はあるけど、自分には無理だろう」と、そこで止まってしまう人も多い。
結論から言う。未経験でも、今普通のトラックに乗っている人でも、トレーラードライバーには十分なれる。必要なのは、正しい順番を知ることだけだ。その道筋を全部書く。
そもそもトレーラー(海コン)に乗るには何がいる?
海上コンテナを引くセミトレーラーを運転するには、2つの免許が必要だ。
- 大型自動車免許(第一種)……トラクタ(運転席部分)を運転するために必要
- けん引免許……後ろのシャーシ(台車)を引っ張るために必要
つまり「大型+けん引」の2枚がそろって、はじめて海コンを引ける。逆に言えば、この2枚さえ取れば、誰でも土俵に立てるということだ。今どの免許を持っているかで、必要な手間と費用は大きく変わる。
まずは全体像をつかんでほしい。今あなたが持っている免許によって、海コンまでの道のりはこう変わる。
| 今持っている免許 | 海コンまでに必要な免許 | 費用の目安(合計) |
|---|---|---|
| 普通免許のみ | 大型 + けん引 | 約45〜55万円 |
| 準中型免許 | 大型 + けん引 | 約40〜50万円 |
| 中型免許 | 大型 + けん引 | 約30〜38万円 |
| 大型免許 | けん引のみ | 約12〜20万円 |
すでに大型を持っている人は、けん引1枚を足すだけ。完全未経験で普通免許からのスタートでも、取る免許は2枚だけだ。それぞれ詳しく見ていこう。
大型免許の取り方(持っている免許で変わる)
大型免許は、今持っている免許によって教習時間も費用も変わる。すでに上位の免許を持っているほど、短く・安く済む。
| 今持っている免許 | 技能教習の目安 | 費用の目安(通学) |
|---|---|---|
| 普通免許のみ | 技能30時限(+学科1時限) | 約35万円前後 |
| 準中型免許 | 技能23時限 | 約30万円前後 |
| 中型免許 | 技能14時限(学科免除) | 約18万円前後 |
受験資格は原則21歳以上・普通免許などの保有が通算3年以上。ただし2022年5月の法改正で、「受験資格特例教習」を受ければ19歳以上・運転経験1年以上でも取得できるようになった。若い人にもチャンスが広がっている。
けん引免許は、思っているより取りやすい
「けん引」と聞くと身構える人が多いが、すでに何かの免許を持っていれば学科はなく、技能教習だけでいい。ハードルはそこまで高くない。
| 項目 | 目安 |
|---|---|
| 受験資格 | 満18歳以上+普通・準中型・中型・大型・大特のいずれかを保有 |
| 教習内容 | 技能のみ12時限(学科なし) |
| 費用(指定教習所) | 12万〜20万円ほど |
| 合宿の場合 | 最短6日ほどで取得可能 |
注意点が2つある。ひとつは視力・深視力。大型もけん引も、視力は両眼0.8以上・片眼0.5以上、さらに深視力(遠近感を測る検査。三桿法で誤差の平均2cm以内)をクリアする必要がある。深視力が苦手な人は、事前に練習しておくと安心だ。もうひとつは、けん引の教習期限が3か月と短いこと。だらだらやらず、一気に通って取り切るのがコツだ。特に牽引は、教習の日にちが空くと感覚が鈍ってしまう。
ちなみに、すでに大型を持っている人は、けん引(技能12時限・合宿なら1週間ほど・十数万円)を足すだけで海コンの土俵に立てる。完全未経験から普通免許でスタートする場合でも、大型とけん引を合わせて50万円前後が目安だ。そして次に書くとおり、この費用を会社が負担してくれる制度もある。
【完全未経験の人へ】異業種からでも始められる
トラックに一度も乗ったことがない、別の業界から来た——それでも問題ない。
運送業界は深刻な人手不足で、「未経験歓迎」のトレーラー・海コン求人がたくさんある。それどころか、免許の取得費用を会社が全額または一部負担してくれる「免許取得支援制度」を用意している会社も多い。普通免許さえあれば、入社後に、先輩の横に乗って仕事を覚えながら、大型やけん引を会社のお金で取らせてくれる、というケースもある。
未経験でいきなり長距離は不安、という人は、まず港の近くで短距離だけ運ぶ「地場輸送」から始めると安心だ。日勤メインの求人も多く、座学や先輩との同乗研修でしっかり教えてくれる会社もある。そこで基本を身につけてから、徐々にステップアップしていけばいい。不安なことは遠慮なく会社に相談すればいい。社員を大事にする会社なら、ちゃんと耳を傾けてくれるはずだ。会社だって、好きこのんで事故のリスクを抱えたいわけではないからだ。
逆に、根性論を押し付けたり「甘ったれるんじゃねー!」と一蹴するような会社は危ない。本当に怖いのは長距離そのものではなく、その先にある「もしも事故を起こしたとき」だ。トカゲの尻尾切りのように、ドライバーに全責任を負わせる不届きな会社も、残念ながら実在する。私は、それで自己破産し、すべてを失ったドライバーを知っている。だからこそ、入る会社は慎重に選んでほしい。
【今トラックに乗っている人へ】ステップアップは現実的だ
これを読んでいる人の中には、すでに4トンや大型に乗っている人も多いだろう。あなたたちにとって、トレーラーへの転身は完全に射程圏内だ。
すでに運転の仕事の素地があり、大型免許を持っているなら、あとはけん引免許を1枚足すだけ。完全未経験の人より、はるかに近い位置にいる。海コンやトレーラーの現場では、トラック経験者は即戦力として評価が高く、歓迎されやすい。
そして何より、前に書いたとおり、トレーラーは普通の大型より給料が高い傾向がある。同じ運転の仕事で、免許を1枚増やすだけで収入を上げられるチャンスがあるなら、挑戦しない手はない。
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正直に言う。最初の壁は「バック」だ
いいことばかり書いても仕方ないので、本当のことを言う。トレーラーで最初につまずくのは、間違いなくバック(後退)だ。
普通のトラックと違って、トレーラーはハンドルを切った方向と逆にお尻が振れる。海コンに限った話になるが、シャーシが20フィートか40フィートかでも違うし、二軸と三軸でもまた感覚が変わる。最初は誰だって思い通りに動かせないし、頭が混乱する。だが安心してほしい。これは才能ではなく、慣れの問題だ。毎日乗っていれば、数週間から数か月で体が覚える。今、華麗にバックを決めている先輩方も、最初はみんな苦労したはずだ。
私が過去に添乗指導をしていた時の話だ。バックでは、人身につながる危険なポイントや、接触に注意すべきポイントはしっかり指導する。だが「どうやったら上手くいくのか」については、とにかく数をやらせるのが一番早かった。ちょっとした空き時間にシャーシプールや車庫へ行き、練習させる。私は車外で監視し、本当にぶつかりそうな時だけ笛を吹いて止める。それ以外は何も言わない。
感覚やセンス、癖は十人十色だ。私のやり方を口で説明するよりも、四苦八苦しながら数をこなすうちに、ある日突然できるようになる。これは、何十人も教えてきて全員に共通することだ。そしてもう一つ共通するのが、みんな決まって「なんか、わかった気がする」と言う(笑)。車両の動かし方は人それぞれ違うのに、最終的には全員ちゃんと同じ位置にシャーシを収める。正解なんてない。安全に、定位置にシャーシを収められればそれでいいのだ。
だから、「自分は不器用だから」「センスがないから」と自虐的に諦める必要はない。最初の数か月さえ乗り越えれば、当たり前にできるようになる。
バックが難しい理由や慣れるまでの期間、上達のコツはセミトレーラーのバックはなぜ難しい?慣れるまでの期間と上達のコツで詳しく解説している。
ただし「未経験歓迎」には注意点もある
ここは冷静に伝えておきたい。「未経験でいきなり乗れる」「免許代は会社が出す」という求人は、条件の中身をよく確認する必要がある。
たとえば、免許取得支援には「取得後◯年以内に辞めたら費用を返還」という縛りがついていることがある。また、人がすぐ辞めるから常に未経験を募集している、という会社も残念ながら存在する。入りやすさと働きやすさは別物だ。
どんな会社を避けるべきか、面接で何を確認すべきかはトラック転職で失敗しない会社の選び方|ブラック運送会社の見分け方に全部まとめた。挑戦すると決めたら、必ず目を通してほしい。
まとめ:稼ぎたいなら、トレーラーは十分狙える
もう一度言う。未経験でも、今トラックに乗っている人でも、トレーラードライバーにはなれる。
- 必要なのは「大型+けん引」の免許。けん引は合宿なら1週間ほどで取れる
- 未経験歓迎・免許取得支援つきの求人は多い
- トラック経験者なら、けん引を足すだけで一気に近づく
- 最初の壁(バック)は慣れで必ず越えられる
- あとは「どの会社を選ぶか」を間違えないこと
給料を上げたい、今の働き方を変えたい——そう思っているなら、トレーラーへの挑戦は現実的な選択肢だ。まずは、どんな求人があるか見てみることから始めてみてほしい。
未経験から挑戦するなら、未経験歓迎の求人が多いサービスを選ぶのが近道だ。現役の私が3社を比較したトラックドライバー転職サイトおすすめ3選も、あわせて見ておくと選びやすい。
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